平成10年に開場した二ツ塚処分場では、かつて多摩地域25市1町の可燃ごみの焼却灰と破砕された不燃ごみを、すべて埋立処分していました。平成18年にエコセメント化施設が稼働し、焼却灰を全量エコセメントにリサイクルできるようになったことに加え、不燃ごみのリサイクルも進んだことにより、現在、二ツ塚処分場では平成30年度から埋立処分量ゼロを継続しています(埋立率44.7%)。循環組合では、地元日の出町の安全・安心な暮らしを守るため、かつて埋立てられたごみに触れた「浸出水」の処理をはじめ、水質や排ガス・空間放射線量の調査等の維持管理業務を欠かさずに行っています。既に埋立てが終了している「谷戸沢処分場」においても同じく、適切な維持管理を続けています。法律以上に厳しい基準を定めた地元との「公害防止協定」に基づいて、さまざまな調査を行うことにより、処分場の周辺に影響を与えていないことが確認されています。
今回は、維持管理業務における環境調査の一部として、二ツ塚処分場における水質調査についてご紹介します。

二ツ塚処分場内の水質調査箇所

  1. 調査はすべて地元自治会の方及び日の出町の立会いの下、実施しています。
  2. 処分場周辺地域へ影響を与えていないことを確認するため、場内だけでなく、場外の井戸4ヶ所でも調査を行っています。
  • 1エコセメント化施設下水道放流水採水の様子

    エコセメント化施設から排出される下水道放流水の水質を調査しています。

  • 2浸出水処理施設での採水の様子

    浸出水(ごみに触れた雨水)を生物処理で、きれいにする浸出水処理施設から公共下水道へ放流する水も採水し、調査を行っています。

  • 3防災調整池での採水の様子

    防災調整池*に集められた地下水や雨水の水質を調査しています。
    *防災調整池=外周水路で集められた雨水や地下水等を貯めておくための施設

  • 4場外井戸での採水の様子

    処分場周辺地域へ影響を与えていないことを
    確認するため、場内だけでなく、場外の井戸4ヶ所でも調査を行っています。

調査結果

調査結果は専門家で構成された技術委員会での確認及び検証を行った上で、地元へフィードバックしています。水質調査をはじめ、組合で行っている調査の結果についてはすべて異常なく、安全・安心な維持管理を行うことが出来ています。

二ツ塚処分場浸出水処理施設からの下水道放流水の水質も、地元との公害防止協定で定められた下水排除基準の数値を遵守し、令和6年度も低い値で推移しています。
※循環組合で実施している調査の結果は組合ホームページに掲載しています。

地元自治会の方の声

日の出町第22自治会
対策委員長
宮岡さん

二ツ塚処分場の監視活動などを行う、
地元自治会の「対策委員長」に聞きました

私は処分場のある日の出町に住む対策委員です。対策委員は二ツ塚処分場の監視活動などを行っています。監視活動は5班編成の20名で、毎週月・水・金曜日に各班と日の出町職員、循環組合職員とで、処分場が安全に運営されていることを確認するため、場内の隅々を巡回しています。また、処分場の環境調査にも立会い、正しく測定が行われていることを確認しています。処分場見学に来た人に印象を聞くと、多くの人が「こんなに綺麗とは思わなかった」と話します。これからも全ての家庭のごみの分別やリサイクルが適切に行われ、埋立処分量ゼロが続いていくことを願っております。